※当リプレイは、株式会社KADOKAWAの『本当は〇〇な物語メーカー ヨタバナ』先行プレイ企画に参加しています。
 『ヨタバナ』公式紹介ページはこちらから!

当セッションは以下のプレイ環境で行っています。
・オンラインでの完全テキストセッション
・使用ツール「COCOFOLIA」
・PLは全員約10年ほど付き合いのある関係
リプレイの最後に全体所要時間を掲載しています。参考になれば幸いです。

2024年。1月某日、夜。
オンラインセッションツール「COCOFOLIA」にて、3人の人間が集まっていた。

さちこ : 全員集まったし、ぼちぼち始めていきます! 飲み物とかまだだったら取ってきてください

◆久坂さちこ
 今回の発起人。
 このためだけにサイトを改装してページを作った。
 普段は素材を作ってはBOOTHに公開している人。
 X(Twitter)で本ゲームのデザイナーにフォローされてビビっている。

アイ : 爪も切ったし完璧です

◆アイ
 ノってくれたXのフォロワー。
 笑顔で物騒なことを言いつつRPしてくれる百合が好きな人。
 犬を飼っているので犬を見せてくれる。

豆腐屋 : 午後ティーを装備した

◆豆腐屋
 ノってくれたXのフォロワー。
 狙わずに面白いことをやるけど、人に面白いことをやられると悔しがる。
 TCGゲーマーなのでキャライメージデッキとか考えるタイプ。

今回集まった3人で先行プレイしていくシナリオは「走れメロスたち」
「本当はメロスは3人いた」という設定で遊んでいく。
果たしてどんなハチャメチャな物語が出来上がるのだろうか……。

三人のメロス

さちこ : じゃあまず「ルールのまとめ」に従ってキャラクターの配役から決めていくか。
全員メロスなんですけど

アイ : 俺達はメロス

豆腐屋 : 三人のめろす

さちこ : 全員がメロス

豆腐屋 : ちゃんとどんなメロスにするか考えたんですよ、被ったら即興で考えます

さちこ : えらい 俺は何も考えてないが?

アイ : 私も何も考えてない

豆腐屋 : 俺だけめちゃめちゃ楽しみにしてたみたいじゃん

さちこ : 初っ端のエキストラを担当するのが「メロスB」なので、ぼくはBがいいな~となっています

アイ : メロスAとCどっちがいい?
choice A C (choice A C) > A
ぼくはAがいい

豆腐屋 : メロスA(AI→あい)ってコト?!  いいよ

さちこ : なるほど?

アイ : AIメロス これでキャラができちゃったわ

【配役決定】
Aメロス:アイ
Bメロス:さちこ
Cメロス:豆腐屋

さちこ : 配役が決まったところで、なんで3人もいるのか決めていこうと思います。
ダイス振ろうと思ってたんですよね~ どう?

豆腐屋 : いいですよ!

アイ : いいと思う!

さちこ : 1d6 じゃあ振っちゃうぞ! (1D6) > 1

①3兄弟:原典におけるメロスは、3兄弟だった(3姉妹、3兄妹、3姉弟でも OK !)

さちこ : ほなキャラクター傾向を探るか。
決まってる豆腐屋さんのを見て参考にしたいな~

豆腐屋 : は~い

「俺はデータメロス、今度結婚する俺の妹が幸せに結婚生活を送る確率を計算した。当然100%だぜ……」
「俺の国の王が邪知暴虐っぽいからデータの力で説き伏せて改心させてやるぜ!説得が通じる確率20%、勝ったなガハハ」

豆腐屋 : データキャラのメロスです。こんなもんでいいのか? あと眼鏡をかけています(メガネクイッ

さちこ : 次俺がいくか 即興で考えながら打ちます

「筋肉の鼓動が聞こえるか!?!?」
「俺はマッスルメロス、村一番の筋肉男だ! 結婚式のことはよくわからないが、荷物持ちとしてメロスに着いてきた!」
「いずれこの世界をマッスル太陽で照らしてやるぜ!」

さちこ : 以上!
打ちながら結婚式のことよく分からないのはダメだろになった

豆腐屋 : 妹の結婚式だろ!!!!!

さちこ : 本当だよ

「俺は素早い、そう、この3人のメロスの中で一番足が速い自身があるぜ?」
「ただ、持久力がないから疲れやすいんだ、そのせいか一番先を走ってたはずなのにみんなと同じタイミングで街に着いたんだ」
「それに、俺は飛んでる矢を瞬時に避けることができる、すごいだろ?」
髪の毛ファサァ

アイ : 以上です!

豆腐屋 : 「データメロスだからペース配分が完璧だぜ」
「マッスルメロスだから疲れを知らないぜ」
「スタートダッシュで差をつけておくぜ、追い抜かれたら最高速度で追いつくぜ」

アイ : かしこいメロス、強いメロス、素早いメロス

さちこ : では3人のメロスたちのことが分かったところで、いよいよ『導入』に行くぜ!
発起人なので進行役もします。やるぞ!

豆腐屋 : よろしくおねがいするぜ!

アイ : よろしくだぜ!

導入・なぜメロスは走るのか

導入1 メロスたちは激怒した

出演:全員
『エキストラ』:老爺
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス B』のプレイヤー

~後世での内容~
 メロスは激怒した。
 必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
 妹の結婚式の用意のためにシラクスの市にやってきたメロスは、街の様子を不審に思い、老爺に尋ねる。
 老爺は「王様は、人を殺します」と語り、メロスは王が疑心暗鬼に陥り、人々を殺していることを知る。
 それを聞いたメロスは激怒し、王を殺そうと王城に入っていき、そしてたちまち捕縛されてしまうのだった。

~原典での内容~
 メロスたちは激怒した。
 必ず、かの邪智暴虐の王を除かなければならぬと決意した。
 『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』の3人のメロスは、「後世での内容」と同じように、激怒し、王を殺そうとのそのそ王城に入って、捕縛されたのだった。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は捕縛されました。

さちこ : 導入はイベントカードを使用しません。ロールプレイを波に乗せるための準備ですね。
【結末】の通りになるならどれだけ暴れても構いません。

導入1 スタート

1人は賢く、1人は強く、1人は素早い3人のメロスたちは、妹の結婚式のためシラクスの市へやってきていた!

「ようやく着いたな。この町にくるのは何時ぶりだ、メロス?」
どっちに対しても「メロス」って呼びかけるのでどっちが答えてもいいです。

「ふう、なんとか二人と同じくらいに街に着けたぜ……」ゼェゼェしている

「俺が覚えている確率、0%」
「つまりだいぶ前に来てそれっきりということだ」

「メロスが分からないなら俺も当然分からんな!」
「疲れているなら俺が背負っていこうか?」 上腕二頭筋が輝いている

「残念ながら俺も覚えてないな……」
「大丈夫だ、ちょっと(30分くらい)休めばなんとかなりそうだ」

「30分の休憩で疲れが取れる確率67%……無理はよくないぞ」

「ならメロスが休憩している間に買い物に行こう! 何を買えばいいか知らんが!」

「買い物はひとまずお前たちに任せたぜ……! 俺は休む!」
「疲れが取れたら、すぐにお前たちに追いついてやるからな」

「そうだな、ついでにメロスの飲む水でも買ってきてやるか」

しばらくして合流したメロスたちは、街の様子がおかしいことに気付きます。
ずいぶん前に来た時には賑やかだった市は人もまばらで、誰も彼もがうつむいているのです。

「何かあった確率98%……いったいなんだ? 疫病か?」

「ふむ、何かがおかしいようだ。元気がないみたいだが、疲れているのか?」

「確かにおかしいな。筋トレ不足だろうか……」

ちょうど老爺がヨボヨボと歩いてくる。

「そこな老爺、いったいこのあたりで何があったんだ?」声をかけてみます

「街の様子がおかしいが、いかがいたした」素早い動きで聞いてみる

「……王様は、人を殺します」
勢いに押されて、老爺はおそるおそる口を開いた。

「なんだって!」
「一体なぜそんなことを……」

「なんだと!?」思わず動きを止めてしまった

「しーっ! 声が大きいですぞ!」
「王様がいうには、悪心を抱いているというのです。しかし、誰もそんな悪心を持ってはおりません」

「それはつまり……どういうことだ?」 メロスたちを見る

「俺のデータによると王が乱心している確率85%……」
「ソースはない」

「つまり、何も悪いことをしていないのに人を殺すということか!」

「なんと悪辣な……」

「そうです。しかし乱心ではございませぬ。人を、信ずる事が出来ぬ、とおっしゃるのです。
 このごろは、少しく派手な暮しをしている者には、人質ひとりずつ差し出すことを命じて居ります。御命令を拒めば十字架にかけられて、殺されます」

「なんだそれは! ずいぶんと身勝手じゃないか!!」
「俺の胸筋が怒りで震えているぞ!!」

「ひどい、ひどすぎるぞ! これはなんとかしなければいけない気がするぞ!」

「なんて奴だ、俺達が立ち上がらなければ今度結婚する妹の生活にも悪影響が出る確率46%」メガネクイッ
「俺達で王をどうにかせねば!」

「王よ、俺達が今からお前を滅してやるぞおおおお!!!」先に一人突っ走ろうとするやつ

「オイオイオイ 死ぬわアイツ」

「うおお!! 俺たちもメロスの後を追うぞー!!」
気合のポージングをしながら向かうか バテた頃に合流できるだろう

「俺も遅れをとるわけにはいかん、後をおうぞ」一番後ろについていく

アイ : なんか道先でバテている

血気盛んなメロスたちは衛兵にバッチリ見つかり、捕縛されるのでした。

「うわー!」


導入2

出演:全員
『エキストラ』:ディオニス
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス C』のプレイヤー

~後世での内容~

 暴君ディオニスのもとに引きずり出されたメロス。
 人を信じられぬと断言するディオニスに、メロスは人を疑うのは最も恥ずべき悪徳だと言い返す。
メロスは死刑に処されそうになるが、妹の結婚式を挙げるため、三日間の猶予を求める。
 当然、ディオニスはメロスが帰ってくるなど信じないが、メロスが友であるセリヌンティウスを人質とする。
そしてメロスはディオニスに、必ず三日後に帰ってくるという約束をするのだった。

~原典での内容~

メロスたちは、王の前に引き出された。  急に殺しに来た3人のメロスに、暴君ディオニスはちょっと引きつつも、「後世での内容」と同じような問答をする。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は、暴君ディオニスと、3日後に帰ってくる約束をしました。

豆腐屋 : 私が王だったのか

さちこ : お前が王だ
王様はセリフサンプルがありますからね

アイ : さすが王様

導入2 スタート

捕縛されたメロスたちは王の前に引きずり出された!

「懐に短剣が入っていたそうだな、一体何をするつもりであったか言え!」
「全く突然三人連れだって正面からやってくるとは呆れて物も言えぬぞ」

「俺はお前が許せねぇ! そんなに人を殺して楽しいのか!」
素早く頭が左右に揺れている! ブレブレだ!

「お前には圧倒的に筋肉量が足りない! 筋トレを推奨しに来た!!」
なんか目的が違う

「お前の統治では民が幸せになれる確率0%だ!民が怯えているのもわからぬ暗愚め!」

「だまれ下賤の者ども」

「俺の名は下賤の者ではない! メロスだ!」

「俺達が貴様の性根を叩き直しに来たのだ、離せ!」
疲れて頭のブレが落ち着いた

「性根だと? 人間の心など当てにならぬ、お前たちが私欲の塊である人間である以上、わしはお前たちの言葉に貸す耳など持たぬわ」
「わしとて、平和を望んでいるのだぞ。一体どこを叩き直そうというのだメロスよ」

「そんなことは何度でも言える! 貴様は、そう、なんだ、何かが足りぬ!」

「平和を望んでいるのに人を殺すのか! しっくりこないな!!」

「口ではどんなに清らかなことを言っていてもお前たちが心の底でどんな悪どいことを考えているか、わしには人の腹綿の奥底が見え透いてならぬ。」
「お前たちだって、いまに磔になってから泣いて詫びたって聞かぬぞ」

「なんだって、俺達が死刑になった時、泣いて自分が悪かったと命乞いでもするというのか」

「フン、俺達がそんな弱虫に見えるか?」

「俺たちは命乞いなど、しない!!!!」

「フン、口先だけならなんとでも言えよう」
「ではお前たちを今から磔にしてやろう、本当に心残りはないのだな?」

「今からだと?」

――その時、メロスの脳裏によぎったのは、愛する妹の顔──

「な――――」
その場の勢いでない、と言いかける。

「それは、できぬ!」

「何故だ? 今更命が惜しくなったのか?」

「私たちには結婚を控えたかわいい妹がいるのです」

「はっ、そうだ! そうだ、そのためにこの町に来たのだ!」

「そう、妹の結婚式に参加せねばならぬのだ!」

「3日だ、王よ」
「3日あればかならずここへ戻ってくると約束しよう! その時は磔なりなんなり好きにするといい!」

「必ず俺たちは戻ってくるぞ!」

「逃がした小鳥が帰ってくるはずがないだろう、とんでもない嘘つきめ」

「ふん、俺達は約束を守る男だ、嘘を言うものか!」

「そうだそうだ!」

「わしは誰も信用してなどおらぬ、特に嘘を吐かぬという言葉が一番信用ならん」

「メロスよ、何か王に信用してもらう手はないだろうか」

「むっ、そうだな…………」

「俺達の誰かが残るなんてことはできないし……だって妹の結婚式……」

「3人で行かなければ、妹に心配をかけるしなあ」

「セリヌんに頼むのはどうだろうか」
「われらの無二の友、きっと断らぬし王にも覚悟が伝わってくれると思うのだ」

「確かにアイツなら受けてくれるだろう。流石だな、メロス!」

「なるほど、セリっち! 確かにそれならいける気がする。さすがだ、メロス」

「ならば王、俺達が戻ってくる間、俺達の大親友であるセリっち、セリヌンティウスを人質にしようではないか」

「ほう、大親友……お前たちが逃げたらそやつを殺せと?」

「殺させはせん。必ず戻ってくるからな!」

「そうさ、俺達は必ず戻ってくる!」

「俺達が戻ってくる確率、100%、そのちんけな玉座にふんぞり返ってセリヌんと茶でも飲んで語らっているといい。あれは良い奴だ」

「そうだ、茶でも飲みながらゆったり待つがいい! 俺達は、必ず戻る!

「……」
「願いを、聞いた。その身代りを呼ぶがよい。三日目には日没までに帰って来い。おくれたら、その身代りを、きっと殺すぞ」

「命が大事ならばちょっとおくれて来るがいい。おまえの罪は、永遠にゆるしてやろうぞ。」
王はハッハッハと高笑いをする。

豆腐屋 : メロス達は3日間の猶予を手にする代わりに、ズッ友セリヌんを身代わりにすることになってしまいました。

さちこ : 王様と約束をした! ありがとう~

豆腐屋 : メロスとセリヌんは……ズッ友だょ……!

――全員、このあたりであることに気付く。

アイ : これ一晩じゃ終わらないでしょ

豆腐屋 : わかる

さちこ : ノっちゃうわこれ
たぶんボイセでやってても3時間じゃ終わんないよ


導入3

出演:全員
『エキストラ』:セリヌンティウス
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス A』のプレイヤー

~後世での内容~

 メロスの約束により、竹馬の友、セリヌンティウスは王城に召されることに。
 2年ぶりに会った友に、メロスは事情を語る。
 それを聞いたセリヌンティウスは無言で頷き、メロスをひしと抱きしめた。
 かくしてセリヌンティウスは、縄打たれた。
 メロスは、すぐに出発した。初夏、満天の星である。

~原典での内容~

 メロスたちの竹馬の友、セリヌンティウスは王城に召された。
 セリヌンティウスと会話をした後、彼は縄打たれる。
 かくして、メロスたちは、すぐに村へと出発したのだった。

【結末】:セリヌンティウスは縄打たれ、『キャラクター:メロス A』 『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は走り出 しました。

アイ : そういえばこれ、メロスゎ走ったができるじゃん!?

豆腐屋 : メロスもぅ……ぁし……ぅごかなぃ……

さちこ : ゥチらは……ここまで……ってコト……

アイ : メロスゎ走った…… セリヌンティウスがまってる…… でも……もぅつかれちゃった…でも…… あきらめるのょくなぃって…… メロスゎ……ぉもって……がんばった……でも……ネイル…われて……イタイょ……ゴメン……まにあわなかった……でも……メロスとセリヌンゎ……ズッ友だょ……!!

豆腐屋 : ネイル…われて……イタイょはマジでダメ、笑う
ネイルすんな

導入3 スタート

メロスたちは王との約束のため、セリヌンティウスに会いに行った!

ドンドンドンドンドン!!!! セリヌンの家のドアを叩きまくる。

「セリヌん!セリヌーーーーーん!!!」

「セリっちー! 俺だ、俺達だー!」

「メロス達じゃないか! どうしたんだ?」

「君の友、メロスが今世紀最大のピンチに陥っている、助けてくれないか!」
「君が助けてくれる確率は500000000%だと知ってはいるがな!!!!」

「ああ、君達のピンチならもちろん助けるが……。いったいどうしたんだ?」

「俺たちは村に戻らないといけないからお前が王城に行ってくれ! そうしたら妹の結婚式をあげてこれるんだ! 3日後に王と約束をしている!!」
メロスBは説明力が雑魚だった!

「王を怒らせてしまって死刑になりそうなんだ!」
「妹の結婚式の為に3日だけ猶予をもらったんだが、俺達の身代わりに親友を差し出せというんだ!あの悪辣王!酷いよな!」
自分でセリヌんを差し出すと言ったのを棚に上げながら

「でも必ず戻ってくる、君は王とおティーでも飲んで待っていているだけでいいんだ」

「そういうことだ、協力してくれ!!!」

「なるほど、事情はわかった。つまり僕は君たちが戻ってくるまで王城で過ごせばいいんだな?」

「牢屋に入れられたり磔にされたりするかもしれないが概ねそうだ!」

「行って……くれるか!?」

「もちろんだ。大事な友の頼みだからな」

「ありがとう……!やはりセリヌんと俺達はデータを越えた絆で結ばれた友だ……!」

「この恩はいずれプロテインで返す」

「さすがだセリっち!」

「僕たちに言葉はいらない、そうだろう?」
「さあ、王城へ行こうじゃないか」

「……ああ!」
その目にはうっすらと涙が浮かんでいた

そしてセリヌンティウスは、王城へと向かう――。

セリヌンティウスが捕縛されたのを見ると、メロスたちはすぐさま村へと走り出したのだった!

本編1・クレイジー・メロス・スリー

さちこ : ここからいよいよ本編です。本編では【イベントカード】を使用していきます。

本編1

出演:全員
『エキストラ』:花婿
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス C』のプレイヤー
【イベントターゲット】:『キャラクター:メロス A』

~後世での内容~

 メロスは急ぎに急いで、村へ到着し、祝宴の席をととのえ、眠りに落ちる。
 目が覚めてからは、花婿の家を訪れた。
 そうして、少し事情があるから、結婚式を明日にしてくれ、と頼んだ。
 しかし花婿の牧人は、こちらは何の支度もできていない、ぶどうの季節まで待ってくれ、と答えた。
 そんな花婿をメロスは、どうにかなだめ、すかして、説き伏せたのだった。

~原典での内容~

 3人のメロスは村に到着して、結婚式の準備をして、その後、花婿に事情を説明することに。
 しかし、明日急に結婚式をすると言われた花婿は、こちらの準備ができていないと、メロスの要求を拒否。
 かくしてメロスたちは、花婿を説得することになるのだった。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は、花婿を説得し、結婚式を挙げることができました。

さちこ : ではまず先にイベント決めてしまいましょうか!
手札から1枚選んで場に出してください。
公開はせーのでいきます。

おのおの手札を確認し、場に出す。
使えそうな手札が決まっている者、チェンジする者。
そうしてカードが出そろった。

さちこ : では……せーの!

「槍が降り注ぎ辺り一面槍まみれになる」「対バンする」「道の途中に蹲っている人が……えっ!?大名行列!?」

さちこ : どうした? もう面白い

アイ : ごめん、今大笑いしてる

豆腐屋 : 何って……大名行列が村を横切って槍の雨が降って対バンしただけだが?

アイ : まじで何が起こってるんだよ

[イベントルール]

 3人のプレイヤーがそれぞれ【イベント】を公開した時、その場面の概要に関わらず、【イベントターゲット】に指定されたキャラクターがすべてのイベントに遭遇します。
 【イベント】は、参加者が却下しない限り、必ず発生します。
 これにより物語は本来の筋書きからどんどんズレていくでしょう!

 これらの【イベント】をどう概要に組み込みながら、物語を【結末】へ収束させるのか、事前に相談しましょう。
 方針が定まったら、進行役の合図でロールプレイをはじめます。
 この流れを、本編にある全ての場面が終わるまで繰り返します。

さちこ : 今回のイベントターゲットはメロスAなので、
大名行列、槍が降り注いで槍まみれ、対バン のすべてをこなしてもらう必要があります。
3人で協力してメロスAを助けましょうね!

アイ : 多分一人先走ってたら大名行列に遭遇するし槍が降るし対バンすることになる

豆腐屋 : お兄ちゃんか!?(弟たちの先に行く的な意味で)

さちこ : そうだったかも

アイ : 素早いのがこんなところで活躍するのすごいよ

さちこ : まさかすぎるでしょ 即興で決めたのに

豆腐屋 : これイベントの内容処理は処理順をアイちゃんが決めて処理していくのは残りのメロスと一緒に進めていく感じになるのかな

さちこ : どうなんだろう~ それでいい気がする。

その後、意見を出し合い方向性を決めた。
あとは結末に向けてRPしていくだけだ。

本編1 スタート

なら俺は先に婿殿に事情を話そう!と結婚式の準備をしている二人を置いて先に行く、しかし行く先々で様々なことが起こってしまう!

迂闊だった、俺は足が速いからと二人より先に家を出たが、いつもより疲れていたせいか、普段なら一息でいけるはずの距離にもバテてしまった。
そして一休みしてさぁ行こうと思った矢先、なんと大名行列が通っているじゃないか!
俺は蹲ってる人と同じことをする。
こんなことをしている場合ではないのに!

そして大名行列がそろそろ過ぎ去るだろうと思っていたら、突然槍が降り始めた!
畜生、今日は晴天で槍が降る予報じゃなかったはずなのに!
仕方ないので、近くの槍しのぎ小屋で休むことにした。

アイ : 槍しのぎ小屋ってなに?

さちこ : 屋根が鉄プレートでできてるのかも

豆腐屋 : この辺りはよく槍が降るんですぅ……
なので小屋を用意してあるんですゥ……

「さて、どうしたものか……」
そんな感じで、メロスは一人悩んでいた。
このままでは、婿殿のところに行くことができないではないか!

「メロスがここにたどり着いている確率は95%ォ!!!!!!!!!!」
ドアバーン

「おお、やはりいたか!さあ、先に進もう」
「俺達が来る間に外の槍は落ち着いてきたぞ」
槍が落ち着いてきたころに小屋にやってきます

「3人の中で一番足の速いメロスも、槍に降られてはどうしようもないなあ。何より無事でよかった!」
「休憩は十分か? さあ、先を目指そう!」

「メロス達! よくここがわかったな、いやしかし、槍が落ち着いたのなら行こう!」
「これなら、一緒に行けるさ!」

「槍が止んだことが俺達の旅の成功を表している確率75%、この先もきっと順調だな!」

「そうだそうだ! 婿殿の説得もすぐにできるだろう」

ハプニングはありつつも、無事に村に着いた。
流石のメロスたちも疲労困憊である。心配する妹をなんとかごまかし、「結婚式は明日行う」と告げ、眠りにつくのだった。

そして夜中に目を覚ますと、メロスたちはそろって花婿の家に押し掛けた!

「婿殿!メロスが参りましたぞ!」
ドアノックコンコンコンコン

「そう、お前の兄になる者たちが来たぞ!」
素早いノックをする

「まだ起きているか、義弟よー!!」
ドンドンドン

ドアの向こうから
ぎゅいいいいいいいいいいいいいん!!!!!!!
と、エレキギターの音が聞こえる。

「今日も元気にやってるなぁ!」

少しして音が止まり、慌てた様子で婿が現れる

「義兄上!……になるお方たち!」
「来月のフェスへの調整をしておりました。出迎えが遅くなり申し訳ありません、こんな夜更けにいかがなされましたかな」

「君には明日、妹と結婚してもらうッ!」

「なんだってぇ!」

「どうしても、してもらわねば困るのだ!」
ギュッ

「急で悪いのだが……。しかし、これも妹のためだ!」

「しかし、まだ準備ができておりませぬ」
「来月のフェスでテッペンを取ると彼女にも約束してしまいました」

「義兄上方の頼みでも……これは私の男としての矜持が許しませんぞ!」

「そこを、そこをなんとか……!」

「……我々に勝てればそのテッペンとやら、取れる確率は高くなるのでは?」
「俺達兄弟は昔ライブハウスでブイブイ言わせていた……模擬戦の相手として不足はないはずだ」

「そうだろう、兄弟(ブラザー)達!」

「なるほど……バンド界の超新星と呼ばれていた俺たちで、説得するんだな!」

メロスもそうだそうだと言っている

「成程……確かに彗星のごとく現れ伝説を作ったお三方に勝てば自信を付けられる……」
「負けたとしてもあの三人と戦ったということで自信をつけてフェスに臨めということですね、お義兄様方!」
目をキラキラさせている

「彼女が毎日あなた方の楽器を一生懸命手入れしている理由がやっとわかりましたよ……。この日の為だったんですね……!」
「対バンしましょう!!!!!!!!!」

「よし!!!!!!!!!!!!!」
よし!

「ふん、やってやろうじゃないか!!!」

豆腐屋 : 対バンどうする?ダイスふる?

さちこ : じゃあエキストラやってる豆腐屋さんとターゲットのアイさんでダイス対決する?

アイ : そうしよう、何ダイスにする?

さちこ : choice 6 10 12 100 (choice 6 10 12 10) > 6
6面ダイスで 大きいほうが勝ちね

豆腐屋 : 6面ダイスおっけ~~~~~

アイ : おっけ~! 1d6だな!

「俺達が負ける確率……50%!」
「勝っても負けても恨みっこなしということだな!」

「いくぜ、勝負だ!」

「望むところ!」

豆腐屋 : 1d6 大きい方が勝ち
ギュイイイイイイイイイイイイイン!!!!!!!!!!!!!!! (1D6) > 3

アイ : 1d6 (1D6) > 6
ぎゅいいいいいいいいいいん!!!!!!

「ああ……なんてすばらしい演奏だ」
「これが伝説の……クレイジー……メロス……スリー……」
涙を流している

勝った……!
演奏を終えた時、メロスは確信した。
そう、これは今までとはまた違うメロス達の力なのだ!

「結婚、してくれるな? 妹と……!」
花婿の肩をガッシリと掴んだ。

「……お三方とギターを交わしてはっきりと伝わってきました」
「貴方方の覚悟と、貴方方が来月のフェスに参加するミュージシャンの誰よりも”強い”事……」

「最高の演奏に私も応えねば失礼というもの」
「分かりました、結婚式は明日すぐに挙げましょう」

「ありがとう、義弟よ……!」
手を取り、感謝する

「お義兄様……!」
「フェスでの勝利の喜びは夫婦で分かち合うことにします」

「ああ、是非そうしてくれ! 今日はよく休むんだぞ!」

「君もいい演奏だった」

「お気遣いありがとうございます」
深々と頭を下げる。

「必ず、貴方方三人の妹君を幸せにします」

「いや、君の成長には目を見張るものがある。妹を、頼む」

メロスたちは無事、花婿の説得に成功したのだった!

本編2・輝ける筋肉

本編2

出演:全員
『エキストラ』:妹
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス A』のプレイヤー
【イベントターゲット】:『キャラクター:メロス B』

~後世での内容~

 結婚式は、真昼に行われた。
 途中、大雨が降り出したが、祝宴に参列した村人たちは、それでも、めいめい気持ちを引きたて陽気に歌をうたい、手を拍うった。
 そんな中、メロスは、一生このままここにいたい、と思った。
 しかしメロスは約束を果たすために、未練の情を振り切る。
 そうしてメロスは、花嫁である妹と、花婿に挨拶をし、羊小屋にもぐり込んで、死んだように深く眠ったのだった。

~原典での内容~

 メロスたちは結婚式を行い、花嫁である妹を祝福した。
 陽気な村人たちの祝宴の中、メロスたちは、妹に祝いの言葉を送る。
 妹と最後になるであろう会話をした3人のメロスは、会釈して宴席から立ち去り、死んだように深く眠ったのだった。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は結婚式を行い、深く眠った。

さちこ : イベントターゲットがメロスBなので、僕ですね。
場面は祝宴の最中です。

さちこ : では、イベントカードを選びますか……!

…………
……

さちこ : では。せーの!

「斧を落として女神と出会う」「忍者を雇う」「大地震が起き帰り道に地割れが!」

さちこ : どうしよう……w ちょっと考えますね

アイ : 儀式用の斧でもあるのかな?

豆腐屋 : 地割れ→地下水が湧いてきて泉がみたいな

さちこ : あ~ 天才>地割れ→地下水

様々に意見を出しながら方向性を決めるPLたち。
おおよその流れが決まったところで、結末に向けてRPしていく。

本編2 スタート

にぎわう祝宴の中、突如として村を地震が襲う!!

「ウワーッ!? なんだなんだ!?!?!?」

裂ける地面に吸い込まれるように、メロスたちをはじめとする村人は次々と地割れの下へ落ちて行ってしまったのだ!

「くっ……ここは一体どこだ……?」
頭を振りながら目を開けると、そこには美しい湖の中心に立つ女神がいた。

「あなたたちが落としたのは、この金の斧を持つ花嫁ですか?」
「それとも、この銀の斧を持つ花婿ですか?」

豆腐屋 : どっちもーーーーー!!!!!

「そんなのはもちろん……どっちもだーーーーッ!!!!」

豆腐屋 : 応援上映かな

アイ : それぞれのメロス達の色のペンライトを振って応援しよう!

「正直なあなたたちには、これをこうして……夫婦にして返しましょう!」

パアアアと泉の表面が光り輝く。
眩しさに瞑った目を再び開くと、そこには地割れの底に落ちた村人全員がそろっていた。

「よかった、みんな無事だったのか! きっと現れたのは筋肉の女神だったんだろう……」
「メロスはどこか体に異常はないか? 妹は?」

「俺は平気だ!」

「もちろん、こちらも無事だ」
素早い動きで無事を知らせる

「それにしても女神か。俺のデータにない出来事だな」
「書き足しておこう(めもめも)」

「よし、問題はどうやってここから出るかだな」

「確かに、ここからどうやって出るかだが……」

「お前の筋肉で何とかならないか?」

「いったい、何がどうなってるの……?」

「むむ……そうだな。オレ一人だけなら上へいくことも出来るだろうが……」

「上からロープをたらして引っ張り上げてもらうなんてことを一人ずつしていたら時間がかかりすぎてしまうな」

「はっ!!!!!!!!!!」
「そうだ、輝ける筋肉には忍者を呼ぶ力があると聞く!!!!」

「何か打開策が……」
「ある、だと!?」

「筋肉が輝くだって!?」

「ゆくぞッッ!!!!」

「”フロントダブルバイセップス”ッ!」
「”サイドチェスト”ッ!!」
「そして……"バックダブルバイセップス”だッッ!!!!」
鍛えた筋肉で華麗なポージングをこなせば、筋肉の輝きを感知した忍者がすぐさま上にやってくる!

豆腐屋 : 笑っちゃった 上腕二頭筋がチョモランマ!

さちこ : まさかポージングをこのために調べることになろうとはな

アイ : まさかの

「おお、今日も筋肉がキレているな」

「これが噂の忍者ということか!」

「ぬんっっっっっ!!!!!!」
「筋肉の輝きを見た忍者たちよ! どうか俺たちを上にあげてくれないか!!」

「しかし、ニンジャという存在はニポンという異国の言葉を操ると聞く」
「話は通じるのか?」

豆腐屋 : 無茶ぶりやめろ(ほんとにね)

アイ : 忍者もエキストラか?

豆腐屋 : ニンジャはイベント処理っしょ

さちこ : 俺がやるよ

アイ : ありがとう

「なるほど……ならば!」
「フンッ! 忍者よーッ!
 フンッ!! 俺たちをッ!!
 ヌゥンッ!!!! ここから引き揚げてくれーーーーッ!!」

「これが肉体言語……!」
「データに加えておこう」

輝ける筋肉の流動。至高のボディランゲージ。
言葉を超越した意思表示に、忍者は両腕で大きく丸を描いた。

すぐさま上から縄が落ちてくるだろう。

「なんと、縄が! さすが忍者だ!」

「これで結婚式を続けられるな!」

「ああ、これで結婚式が続けられる!」

「ありがとう! これで、もう大丈夫ね!」

「行くぞ、メロスと妹たちよ! 祝宴を再開するんだ!!」

「これ以上の苦難はこの先100%起こることはないだろうな」
「幸せになれよ、我らが妹よ」

「仲良くするんだぞ!」

「ええ、もちろん。ありがとう、お兄ちゃん達……」

「ああ、元気でやっていくんだ」

「今日は俺達の人生で最高の日だな、メロス達もそう思うだろう?」

「ああ、もちろんさ! 何があっても今日のことは忘れないだろう、多分!」

「もちろんだ! こんな素晴らしい日があるなんてなぁ」

「ほんとにありがとう、お兄ちゃん達、私、絶対幸せになるから!」
涙で顔がぐちゃぐちゃになる

「はっはっは」
「泣いていては折角の衣装が台無しだ」涙をぬぐってあげます

「そうだ、こういう時は笑うのが一番だ!」

「フンッ! 俺のポーズでも見て元気になるんだ!」

「もう、お兄ちゃんったら」
泣きながらも、楽しそうに笑う

「さて……地震もあったせいか我らは少し疲れてしまった」
「申し訳ないが早めに休ませてもらってもいいかな」

さちこ : ナイスゥ! 夜だったかどうか(青空文庫で)調べたら夜にはもう寝てたからどうしようかなって……思ってた……

「うん、ゆっくり休んで。あとは私たちがなんとかするから」

「ああ、どうかこの先、幸多からんことを!」

「ありがとう、妹よ。それじゃあな!」

「すまないね、婿殿にもよろしく言っておいてくれ」

「ええ、気を付けて帰ってね」

「うむ、お前は本当にできた妹だな」
頭を撫でます

「もう、お兄ちゃんってば!
私ももう立派な大人よ?」嬉しそうにしている

「そうだな、立派な淑女だ」
にっこりと笑う

妹たちと離れたメロスたちは、羊小屋にもぐりこんで、死んだように深く眠るのだった。

本編3・デッカいちゃぶ台が降ってくるぞ!

本編3

出演:全員
『エキストラ』:妹
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス A』のプレイヤー
【イベントターゲット】:『キャラクター:メロスC』

さちこ : 待ってこれ妹って書いてあるけどたぶん山賊じゃないか?

豆腐屋 : そうだね?w

さちこ : エキストラもたぶん 俺ですね

アイ : そうだね

~仕切り直し~

本編3

出演:全員
『エキストラ』:山賊
『エキストラ』担当:『キャラクター:メロス B』のプレイヤー
【イベントターゲット】:『キャラクター:メロスC』

~後世での内容~

 寝過ごし飛び起きたメロスは村を出発し、野を横切り、森をくぐり抜け、激しく躍り狂う川を掻き分け、先を急ぐ。
 峠を登っていると、突然、目の前に一隊の山賊が現れた。
 メロスは山賊の襲撃を切り抜け、なんとか峠を下ったのだった。

~原典での内容~

 先を急ぐメロスたちの前に、突如として山賊たちが現れる。
 3人のメロスだが、数的有利をとられては簡単にはいかない。
 メロスたちは、山賊たちと死闘を繰り広げ、なんとか峠を下ったのだった。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は峠を下りることができました。

今までと同じようにカードを選ぶ3人。

さちこ : ではいくぞ! せーの!

「アリとアンモナイトの戦いに巻き込まれる」「ちゃぶ台返し」「「お前らが3人ならこっちは80人だ」80人の野盗が襲い掛かってきた!」

アイ : ?????

豆腐屋 : ???

さちこ : 何? 笑う

豆腐屋 : 野盗って書いてるから俺はまだ真面目

さちこ : めちゃくちゃ迷って……ッ使えそうなのがこっちでッ……

アイ : なんか、戦ってるところに出くわしたくってぇ……

困惑しながらもなんとか方向性を決め、3人はRPに入る。

本編3 スタート

メロス達は走った、走って走って駆け抜けた。

このまま自己ベスト更新かと思った矢先、遠くに人の群れが見える。
アッと思った時には人間の気配にすっかり囲まれていた。待ち伏せされたのだ。

「待てィ! 待て待てィ!!」
「そこの奴、持っている荷物を全部おいていけ!」

「このメロスの風貌が見えぬのか」
「荷物など何も持っておらん、この通り服もぼろきれ同然で……」

へこへこと腰が低いふりをして身をかがめた瞬間、野盗に全力のショルダータックルを決める。

チッチッチ、指を振る。

「あるじゃないか。そう……おまえの命ガハァーーーーーー!?!?!?!?」

「うおおおおおおおどけええええええええ」
メロスが今までの人生で得たデータをまとめたノート、さながら辞書のようなそれを振り回し、野盗という野盗をなぎ倒す。

「きっ貴様ァ……!」

「俺はたった今、データを捨てる!!!!!!!」
「バーサークメロスを止められるもの等いないのだアアアアアアアアアアア」

ぐるりと取り囲んだ野盗の輪の一点をひたすらに攻める。メロス魚鱗陣で!

「負けーーーーん! 筋肉では誰にも負けーーーーんッ!!」
「うおおお俺も暴れるぞ、メロスゥーーーーッ!!!!」

「くっ……かくなる上は」
「出でよ、我が同胞! 追加の80人!」

ド ン ッ !

「なん、だと……!?」

「くそ、俺がへばってる間に何が起こった!?」

「くッ、流石に80人は我らメロス三兄弟の最強の陣形『メロス魚鱗陣』でも突破は厳しい!」
「撤退するぞ!」

「ククククク……さあ、おとなしく命をよこせェ!!」

「やらーん! メロスの言う通り、逃げるぞメロス!!」

「わかった! ここは逃げるしかないか……!」

メロス達は逃げた。何とか包囲の手薄な場所を選び、最小限の力で包囲からは逃れた。
けれども80人の野盗はメロスに追いすがる。なんとしつこい。

「ゼェ……ハァ…………、に、逃がさんぞ~~~~!!!!」

そして走る先を何かが塞いでいるのが見える。
アレは一体……近づくにつれてわいわいがやがやと活気のある声が聞こえてきた。
何と荒野の真ん中で、老人がなんか高さ的には普通と同じくらいなんだけど面積がやたらめったら広いちゃぶ台を囲んでいたのだ。

ちゃぶ台の上には水槽が置かれ、何やら生き物がにらみ合っている。
老人たちは一体何を……。
更に近づいていくにつれ、水槽の中がはっきりとしてきた。

水槽には簡易的な海岸が作られている。
陸地にはアリ、海にはアンモナイトがそれぞれ入れられ、にらみ合っている。

「な、なんだあれは……?」

「何!?」

「一体何をしておられるのですか」

「これはのう、アンモナイトとアリを戦わせているのじゃよ」
「海の生き物と陸の生き物、戦ったらどうなるかたのしみじゃろう」

「だが揺らしたりして戦況をわざと動かしてはよくない」
「静かに戦いが始まるのを見ているのじゃよ」

理解の及ばない説明にメロスは動揺する SANC0/0(※ない)

アイ : 別システム始まった

そんな中でも野盗は待ってはくれない。彼方の方に置き去りにしてきた80人の怒号が少しずつ近づいてきて──。
その様子は、さながらヌーの大移動のようだった。

「…………ォォォォ…………」
遠くから声が聞こえる。

野盗の発する振動に水槽がちゃぽちゃぽと揺れ始める。
メロス達まであと50メートルを切ったあたりで、振動によってアリの陣地になっていた土が完全に崩れ、アリはいっぴきのこらず溺れ死んでしまった。

「「「な、ならぬうううううううううう!!!!!!!!」」」
50人の老人が雄たけびと共に水槽ごとちゃぶ台を全員で跳ねあげる。

「うおおおおおおおお!!!!! 命よこさんかいいぃぃぃぃ!!!!!!!」
ドドドドドド 土煙を上げながら野盗がすぐそばまで走ってくる。

そして、ちゃぶ台は

──宙を舞った。

「お、おいあれ!」「なんだ?」「ちゃ、ちゃぶ台だ……」
「デッカいちゃぶ台が降ってくるぞ!」

「――――逃げろォ!!!!!!!!!!!」

十数人はちゃぶ台に轢かれ、残りは邪魔が入ったことに怒り狂ったムキムキ老人に蹂躙されることだろう。

メロスの旅-かえりみち-はまだ始まったばかりだ。

「な、なんということだ……」

「ううむ……楽しんでいるところを邪魔すると、こういう風になるのだなあ」

「お前の50年後はこのような健康な老人になるのかもしれんなあ」

「うむ、そうなりたいものだ!」

後方で悲鳴が続くなか、メロスたちはなんとか峠を下ったのだった。

本編山場・マジカルフレンドパワー

さちこ : いよいよ山場ですね。

本編・山場

出演:全員
『エキストラ』:なし
【イベントターゲット】:全員

~後世での内容~

 必死に走り続けたメロス。
 しかしメロスは疲労困憊で、ついには膝を折り、天を仰いで泣き出してしまう。
 自分を叱ってみても動けず、やがて精神まで疲労にやられ、諦め、うとうとまどろみ始めてしまった。
 だが、岩の裂目から湧き出る清水を飲んだことで、メロスは回復し、再び走りだす。
 太陽が沈み行く中、メロスは最後の死力を尽くして走る。
 そして、陽が消える間際に、刑場にたどり着き、約束を果たしたのだった。

~原典での内容~

 3人のメロスは必死に走るが、疲労により動けなくなってしまう。
 しかし、メロスたちはこのまま終わらない。
 そう、3人のメロスは立ち上がり、再び走り出すのだ。
 太陽が沈みゆく中、3人で走るメロスたち。
 走れ、メロスたち。
 かくして、3人のメロスは、刑場にたどり着き、約束を果たしたのだった。

【結末】:『キャラクター:メロス A』『キャラクター:メロス B』『キャラクター:メロス C』は間に合い、約束を果たすのでした。

さちこ : イベントカードの使用は今回が最後です。
カードを出しましょうか……!

そして最後のカードが開示される。

さちこ : せーの!

「恐竜と出くわす」「魔法少女に変身する」「足の速い謎の男が怒涛の勢いで追い抜いてきた!」

アイ : 笑っちゃった

さちこ : ひどい(誉め言葉)

豆腐屋 : 追い抜かれてテンション下がってもらおうかと

さちこ : 謎の男が追い抜いてきたと思ったら恐竜と出くわして魔法少女になって間に合う話?

アイ : おもしろすぎるだろ

この山場、どう乗り切るのか――?

本編山場 スタート

メロスたちが峠を下り、なおも走り続ていてると――。

背後から、軽快な足音が聞こえてくる。
疲れ、重くなってきたメロス達の足取りとは真逆の、まるで踊るような軽い音。
これから死にに行くメロス達とは似ても似つかない、生命力に溢れた楽し気な足音。

それは段々と近寄って、並んで

ついには追い越していった。

「ふう、流石の俺でも少し疲れてきたな……」
「な、なんだ今の男は!?」

「流し目でこちらをちらりと見やって来たぞ」

と、そこにマスコットきょうりゅうが現れる。

「ティラ~! あいつは、このあたりを荒らしまわっている怪異ティラ!」
「ここで会ったのも何かの縁、あいつを倒してほしいティラ!」

「フン、俺のほうがはやく走れるが……?」

「た、確かに追い抜かれてなんか腹が立ったな……」

「む、荒らして回るのはよくないな!」
「しかし倒すといっても、俺たちはかなり疲れ切っているぞ……?」

そう、男はこのあたりのマラソン大会で選手のペースを乱しに乱し、完走者を50分の1にする怪異だったのだ

豆腐屋 : 俺は何を書いてるんですかね……?

さちこ : 正気に戻るな

アイ : 戻るな正気に

「そんな時はこれ、魔法のステッキティラ~!」
「これを使えば、魔法少女に変身できるティラよ!」
三人に魔法のステッキを渡す。

「俺が……俺たちが、魔法少女に!?!?」

「そんなことができるのか!?」

「そうティラ! さあ、変身の呪文をとなえるティラ! 君達ならできるティラ~!」

「なるほど、俺達が魔法少女に! いくぞメロスたち、こんなのほうってはおけない!」

マスコットの言葉を聞くと、あなたたちの脳内に自然と呪文が浮かび上がる。

――『マジカルフレンドパワー、フュージョン』と。

「これを唱えればいいんだな!」
ステッキを手に取る

「いくぞ!」

「俺達にできないことはない!」

三人 : 「「「マジカルフレンドパワー・フュージョン!!!!」」」

パァァアアと淡い光がメロスたちを包み込む。
着ていたぼろの布はふわふわフリフリの衣装になり、心なしか目はパッチリ大きく、髪の色はより鮮やかに。
光が収まればそこには、よくにた顔をした少女が3人立っていた。

「不思議なこともあるものだ!」

「なんだかまるで俺じゃないようだ。体もずいぶん楽になっている!」

「まさか、こんなことになるなんてな!」

「成功ティラ! さあ、これであの怪異を倒すティラ!」

「いくぞぉ!」

「おう!」

「ああ!」

男はぜいぜい言いながら走る人間を追い抜いてはからかって遊ぶ質の悪い怪異だ。足もそのためにとても速い。けれど魔法少女となったメロス達が追いつくのは難しいことではなかった。
何故なら男は、人間の走るスピードよりちょっと速くしか走れないからだ。

「この力があれば、空だって飛んでいけるッ! 待てーーーーー!!!!」

「すごい、体が軽い! 飛べるとはこんなにも素晴らしいことなのか!」
素早い動きで飛ぶ

「マラソーン!?」
驚いて走る速度を高めるが、空を飛ばれては勝ち目はない。

「これに懲りたらもう荒らし回ることはやめると言えーーーーッ!」

「そうだ! ここでもう二度と悪さをしないと言え、さもなくば……」

「陸上競技の盛んな土地に送り付けるぞ~~~~~!!!!!」

「そ、そん…」
しょんぼりした

「まらそそそん、そんそん」
メロスには理解できる。もうしないと言っているようだ

「やったティラ! これでもう大丈夫ティラ!」

「これで一件落着だな」

「そうだな!」

「ああ、なんとかなった!」

解決とともに陽はどんどんと沈んでいく。約束の日没までもう僅かだ。

「なんということだ、もう日没まで時間がないぞ! 俺の足でも間に合うかどうか……」

「いや、間に合う方法が一つある!」

「本当か!?」

「メロス、何かあるというのか!?」

「このまま飛んでいくんだ!」

「なんだと!?」

「…………!!!!!!」

「あ、それは記念に渡すから好きに使っていいティラ! 怪異を助けてくれたお礼ティラ!」

「なんと! 感謝する!」

「なんということだ! 素晴らしい!」

「ありがとう、名も知らぬ恐竜!」

「ならばこのまま、まっすぐ向かおう!」

「行くぞ、かの王の信用を勝ち取りセリっちを助けるために!」

「とべ~~~~~!!!俺達~~~~~~!!!!!!」

素早い動きで飛んでいく!

空を飛び、ぐんぐんと都へ近づいていく。
やがて見えたのは、竹馬の友セリヌンティウスが今にも処刑されようとしている所だった。

豆腐屋 : 酒でもやってんのかな、僕ら

さちこ : 飲まなきゃやってらんねえ(※シラフ)

アイ : 酒、飲んでるかもしれねぇ(シラフ)

豆腐屋 : 私も素面なんだよな

おしまい・友情は永遠に

おしまい

出演:全員
『エキストラ』:なし
【イベントターゲット】:全員

~後世での内容~

 セリヌンティウスが磔刑に処されようとしているところで、間に合ったメロス。
 再会したメロスは、途中諦めて裏切ろうとしたことを、セリヌンティウスは、この三日間で一度、ちらとメロスを疑ったことを、互いに打ち明けて詫る。
 その様子を見ていたディオニスは、ふたりが示した真の友情と信実に改心し、自分も仲間に入れてほしいと頼むのだった。
 群衆が歓声に沸く中、メロスは緋のマントを捧げられた。
 メロスはセリヌンティウスに、自分が真っ裸になっていることを教えられ、ひどく赤面するのだった。

~原典での内容~

 3人のメロスは約束を果たした。
 それによりセリヌンティウスは解放され、その様子を見ていたディオニスは改心する。
 3人のメロスが示した真の友情と信実に、刑場に集まった群衆は大歓声をあげた。

 さて、勇者たるメロスたちは、最後に、なにをして、どのような終わりを迎えたのだろうか?

さちこ : イベントターゲットって書いてあるけど、ルールのまとめを見る限りカードは使わないかな? と思うので無視してください。

豆腐屋 : まあ収集つかなくなるもんなw

アイ : 多分全員でエンディングだ!みたいな感じかな

おしまい スタート

磔にされたセリヌンティウスが徐々に吊り上げられていく。
その場に現れたのは3人の――魔法少女たちだった。

「セリっち! 今来たぞ!」

「メロスはここだ!セリヌん!」

「約束を果たしに来たぞ、セっくん!」

「その声は――」

「誰????」
王は首をかしげる。そうだね、今少女だもんね

「メロスだ!」
どう見ても少女だ。

「僕にはわかる、その呼び方は、そう、メロス達だ!」

「セリヌんがこう言ってるんだ、信じてくれ!」

「そうだ、メロスだ! 今やってきたぞ!」

「本当なんだよ!!」

「……姿が変わっても気づくとは、成程、それが友情──」
空を仰ぎ、王は一筋の涙を流す。

「僕がメロスたちを間違えるわけ、ないじゃないか! ああメロス、来てくれたのか」

「もちろんだとも! ちゃんと約束を果たしに来たさ!」

「君ほどの優しく聡明な男の命が失われていいわけがない!だから頑張って戻ったのだ!」

「俺達がセリっちを見捨てるはずがないだろう!」

「なんだかいろいろ……いっぱいあってこうなったが!」

「わかっている。ここまで来るのに色々あったのだろう?」
「その話は今度聞かせてくれないだろうか。今は、こうして再会できたことを喜ぼう!」

「セリヌーん!」
熱い抱擁

「セっくん!!」
ひしと抱きしめる

「セリっち!!!!」
抱きしめる

「メロス達よ!!!」

あなたたちは熱い抱擁を交わし、見守っていた群衆が歓声を上げた。

「なんと美しい友情だ」
涙を流しながらメロス達に近づいてくる。

「王よ、俺達は約束を守って戻ってきた」

「いいや、みな迄言うな」
「お前たちの処刑は取りやめだ」

「こんなに美しいものを見せられて、もはや人間は皆醜いなどとは口が裂けても言えぬだろう」

「信実というものは、決してお前たちの妄想などではなかったのだな」

改心した王と、4人の男たちに歓声が上がる。

突然、メロスたちの体が光り輝いた!
そう、魔法少女の限界時間である。

「おおっ!?」
急に発光したことに驚く

「な、なんだ!?」

「おや、これは時間切れみたいティラ!」

「時間切れ? つまり元の姿に戻るんだな」
「変身したままかと思って少し心配したぞ」

「これで本当にいいエンディングになるということか!」

「よし、これで全て元通りといったところか」

やがて光がおさまると、そこには

……全裸の男3人のできあがりだ。

がやがやがや……(主に女性のどよめき)

「俺たちの…………服は!?」

「な、服はどこにいった!?」

「服は、君たちが魔法少女になったところにあるはずティラ!」
「……無事かはわからないけど」

「な、なんだってーーーー!?」

「今から取りに行って無事に帰れる確率は1%未満だな、流石に火が落ちてから裸で外に出るのは危険だ」
なんだかんだでここに来たけれど体はやはり疲れ切っている

「さすがに、全裸をなんとかしないといけないが……。僕も今は服がこれしかない」

「おい! この者たちに何か着るものを!」
王は従者を呼びつけます。

「全く……せっかくかっこよく君を助けたのに何とも締まらないな」

「まさかこんなことになるとは思わなかったが、しかしセリっちを無事助けることができてよかった」

「うむ! 魔法少女とやらは困るが、これにて一件落着だな!!」

慌てた様子で、従者は服を持ってあなた達の元へ駆けてくるだろう。

この出来事のあと、沈んでいた街はまた、以前の活気を取り戻していったのだった。

豆腐屋 : 服持って来いって呼びつけるだけ呼びつけて存在忘却してた(拾ってくれてありがとう)

アイ : 忘却されし従者

さちこ : まさか忘却されているとはね

百科事典『本当は〇〇な物語』

さちこ : では最後に百科事典を上げます。

 『走れメロス』とは、文学小説である。
 友情と信頼を守るため、処刑される約束を果たそうと走るメロスの行動により、人の心を信じられない王に、信実はあるのだと悟らせる、という物語になっている。
 しかし、現在広く知られている『走れメロス』の物語は、後世に伝わる中で変化しており、原典とは異なる部分が見られる。
 特に大きく異なっているのは、主人公であるメロスが、3人いたということだ。

 この3人のメロスは、兄弟であった。
 メロスのひとりは、素早いメロスであった。
 2人目のメロスは、筋肉メロスであったという。
 そして3人目のメロスは、データメロスであった。
 物語本編についても、広く知られている内容とは異なる部分が見られる。
 メロスが捕まる場面だが、そこでは素早いメロスが誰よりも先に走っていくという展開があった。
 また、メロスが暴君ディオニスの前に引きずり出され、問答する場面は、王に対して宣戦布告するという展開になっている。
 そしてメロスがセリヌンティウスを人質として置いておく有名な場面も、セリヌンティウスの家に押し掛けるという内容になっていた。

 メロスが村に戻り、花婿を説得する場面では、大名行列と槍降りに遭いながらも対バンで対話したという内容になっており、その後メロスが妹の結婚式を挙げる場面も、(地割れの下で女神に会い、村人を取り戻し、輝ける肉体言語で忍者を雇う)という展開であった。
 山賊に襲われる場面では、追加で現れた80人の野盗から逃げると、アリとアンモナイトの戦いを邪魔された老人たちのちゃぶ台返しで危機を逃れるという展開になっている。
 終盤、メロスが一度は諦めながらも、再起し走り出すという名場面では、なんと足の速い怪異を倒すため、恐竜マスコットの力を借り魔法少女になるといった展開が起こっていた。
 物語の【結末】も、原典では異なっており、魔法少女の変身が解け全裸になるハプニングもあったが、街は活気を取り戻していったという【結末】を迎えていた。

 このように、『走れメロス』は原典と後世で知られているものとでは、内容が大きく異なっている。
 しかしそのどちらも素晴らしい物語であり、多くの読者を楽しませてきたことだろう。

豆腐屋 : 三人のメロス

アイ : 三人のメロスだわ

アイ : もうめちゃくちゃだよ~!

豆腐屋 : 全 員 戦 犯

アフタートーク

さちこ : これにて、 『本当は〇〇な物語メーカー ヨタバナ』 走れメロスたち 完走です!
お疲れさまでした!

アイ : お疲れさまでした!!!

豆腐屋 : お疲れさまでした!

さちこ : 普通にひどい

アイ : 誰ですかこんなイベント書いた人

さちこ : 俺たちだよ

アイ : そうだ、せっかくだし残り1つのイベントも見ようぜ

さちこ : 見るか! せーの!

「七色に光るポメラニアンが行く手を阻む」「月面着陸」「突然の雨。雨宿りに入った洞窟にクマが!」

アイ : 月面着陸???

豆腐屋 : これは私が一番普通だな

さちこ : だからやめたんだよぉ!!!!
月面着陸よりは魔法少女のほうがまだ使いやすいよ

アイ : 最後、恐竜と迷ったけど、ポメラニアンの大きさも数も書いてなかったなと思って恐竜にした

豆腐屋 : いや~面白かった
こうして並べてみると酷いイベントばっかだな

アイ : たしかに酷すぎるな

さちこ : 何も考えずに書きましたからね

豆腐屋 : なんていうか負の安心感を感じる

さちこ : 負の安心感

二人用は『ヘンゼルとグレーテル』だったことや、うろ覚えすぎたために青空文庫を見に行ったこと、思ったより時間がかかったことなどを話しつつ、全員「楽しかった!」と声をそろえる結果となった。

全体の所要時間は感想を含め7時間半といったところ。
ボイスチャットを交えたり、対面(オフライン)セッションであれば2、3時間になるのではなかろうか。

当セッションの発起人は、このゲームに近いものを遊んだことがある。「君と大惨事を作るTRPG『フィアスコ』(ハロウ・ヒル発行 / ジェイソン・モーニングスター著)」である。
『フィアスコ』は舞台設定、登場人物、イベントなどのすべてを参加者が決め、順番にシーンを演出していくゲームだ。このゲームは謳い文句そのままに「大惨事」を楽しむものである。

似通ってはいるものの、『ヨタバナ』の魅力は『フィアスコ』よりたいへん簡易で、分かりやすく、考える時間が短く済み、また「誰もが知っている題材ではじまる」ことだ。
ルールとペンと紙、必要人数とちょっとした時間があれば、初対面同士でもすぐに楽しく遊ぶことが出来るだろう。
これは『ヨタバナ』の最大のアドバンテージだと考える。

実際にルールブックが発売されるまではわからないが、おそらくシナリオを用意する負担もかなり少ないのではないだろうか。
個人的にはここに大いに注目してる。

『本当は〇〇な物語メーカー ヨタバナ』は、2024年2月20日発売予定。
とびっきりの手札を用意して、君もハチャメチャになろう!

(ちなみに、『フィアスコ』はBOOTHにて電子版が1500円くらいで買える。こっちもよろしくお願いします。)